やってはいけない企業ロゴの使い方9選
こんにちは、デザイナーの寺おかです。
ご自身のロゴマークをお持ちの方にむけて、
ロゴマークの基本的な使い方や
様々な活用方法をご紹介しています。
今日はのテーマは
やってはいけないロゴの使い方9選。
ビジネスのロゴマークとは、
あなたのお仕事をお客様に覚えていただき
信頼関係を作るためのブランディングツール。
その効果を最大に発揮するには
「イメージを保持する」ことがとても大事です。
どういうことかと言いますと、
最初に定めたロゴイメージ
(色や文字、間隔など全ての要素)
を崩さずに使う
ということです。
こうすることで
見る人に与える印象=イメージを一定に保ち、
ロゴマークとともに会社を覚えてもらったり
「〇〇といえばこのマークだよね」
と信頼の証に育てていくのです。
【参考記事】
・ロゴのアイソレーション(余白)
商品や画像に配置するとき、
そのイメージを一定に保つために
ロゴマークには少し特別な扱いが必要です。
写真やイラスト、飾り枠のような
装飾のための「素材」とは基本的に別物なんですね。
今はデザインアプリも豊富ですので、
ご自身で「ロゴマークを配置した画像」などを
作成することもあるかと思います。
今日は、そんな時に頭に入れておきたい
・基本的な考え方
・やってしまいがちな例
をご紹介します。
《 もくじ 》
ロゴマークには使用方法(レギュレーション)がある
企業のロゴマークには必ず
使用方法(レギュレーション)が定められています。
これはロゴマークの色や配置に関するルールです。
・指定の色を使うこと
・指定の字体(フォント)を使うこと
・変形や間隔を変更しないこと
・一定の余白を保つこと
などなど。
これらを守ることで
ロゴのイメージを一定に保ち、
企業やブランドイメージを育てる
というのが目的で定められたルールです。
例えばこんな有名企業のロゴマークにも
使用方法(レギュレーション)は存在します。
タイムズパーキングのロゴと看板。
コイン駐車場といえばこの黄色と黒の看板ですよね。
もし違う配色だったら、運転する道中で見落としてしまいませんか?
また、黄色い背景の面積が広すぎたり狭すぎたりしたらバランスが崩れ、印象が違うものになってしまいます。
このような消費者の「お馴染み」な認識って、
ロゴのイメージを崩さずに使用して
ブランドイメージを育ててきた結果なんですね。
デザインのお仕事でロゴを使用する場合も、
「企業の定めるロゴ使用ルールに
抵触していないかどうか」は
必ず確認するポイントです。
ですので、あなたの自社ロゴを使う時も
今一度「ロゴの使用方法」を確認してみましょう。
(デザイナーが納品したロゴには、
余白などの使用法を記した説明書が
添えられていることが多いです。)
よくわからない場合は、製作者に確認したり
次に紹介することを参考にしてみてください。
やってはいけない企業ロゴの使い方9選
多くの企業ロゴマークで「使用禁止例」として
挙げられている項目をご紹介します。
私のロゴと名刺制作の納品時にも
使用方法の中でお伝えしている内容です。
(あくまでもケースバイケースなので、
これ以外の使用禁止例を挙げているところもあります。)
『このような使い方をすると、
ロゴマークのイメージが損なわれてしまいますよ』
という誤った使用例なので、参考にしてみてください。
ひとつずつ見ていきましょう。
(1)変形する
実はこれ、ここまで大袈裟じゃなくてもよくお見かけするケースです。
編集画面でロゴを縮小・拡大をするうちに、微妙にタテヨコ比が崩れてしまったと思われます。
わずかな差でも、企業ロゴに許容範囲はありません。ズレに気付いたら即修正しましょう。
(2)文字サイズ、文字間スペース、要素のサイズなどを変更する
企業ロゴマークは、文字、色、形、それらの間隔、大きさなど、全ての要素を変更してはいけません。
例えば「ロゴマークを縮小したら文字が読めなくなってしまったから、文字の部分だけ大きくする」のではなく、 「文字の読める大きさでロゴマークを配置する」ということが求められます。
(3)回転する
これもSNS画像などでお見かけするケースです。
ロゴマークを飾りのように使ってしまっている例です。
企業ロゴマークは装飾ではなく、その企業が発するものだという「情報」です。
本来の形状を保ち、正しい情報として配置しましょう。
(4)識別しにくい表示
似たような色が背景色だと、ロゴマークの形がよく見えません。
この例では白い部分だけが目につき、本来のロゴマークとだいぶ印象が変わっていますよね。
背景が「濃淡の激しい模様」「写真」の時も同様のことが起きるので、これも避けた方が良いでしょう。
(5)ドロップシャドウ、3D、グラデーションなどの効果をつける
全く別のイメージになっていますね。
もしロゴマークにこのような加工をしたい時は、もう一度デザインを策定し直す必要があります。
ロゴマークのリニューアルをデザイナーに相談しましょう。
(6)指定以外の色
こちらも全く別のイメージになっています。
色を変えてしまうのもご法度です。
が、予めロゴマークの指定色をいくつか定めている企業も多いです。
カラーの場合はこのグリーン、モノクロの場合はこのグレー、など想定されるシーン毎にロゴマークを策定し、決まった色を使い分けるんですね。
カラー使用のみ想定したロゴマークをモノクロ印刷で使うのは避けた方が良いでしょう。
(7)複数のロゴを組み合わせて配置
他社、自社問わず、複数のロゴを組み合わせてしまうのはNGです。
コラボレーションなどの企画でもこのようなことはせず、そのプロジェクト用に新たなロゴを策定します。
(8)欠けの状態
形が変わってしまっています。
アイコン設定、書類の印刷範囲など、意図せぬところで欠けてしまう事があります。
企業ロゴを使う際は、プレビュー画面でそのような事がないか確認しましょう。
「ロゴの余白(アイソレーション)」についてもご一読ください。
(9)他フォントで表現
一見同じように見えますが、やはり雰囲気が違います。
もし馴染みのブランドロゴがこんな感じで微妙に変わっていたら、偽物?って思ってしまいますよね。
文字の形(フォント)含めてロゴマークという情報ですから、変えるのはNGです。
POINT:基本的に『拡大・縮小以外の変更はNG』と捉えておくとよいでしょう。
いかがでしょうか。
慣れないうちは「え、こんな細かい事も…?」
なんて思われるかもしれません。
しかし、調律の合っていない楽器が
本来のメロディーを再現できないように、
微妙にどこかが違う企業ロゴは、
企業が届けたい仕事のイメージを
正しく伝えることはできません。
ロゴマークは使用ルールを守ることで、
長く愛されるロゴに育てることができます。
あなたのロゴマークもぜひそんな風に
使ってみてくださいね。
企業ロゴを使用したデザインは、
SNS用の自由に文字を配置した画像のような
ラフな雰囲気とは合わない事もあるので、
少し注意深く使ってみてください。
難しいと感じる場合はデザイナーに依頼するのも手です。
少しでもお役に立てば幸いです。
ではでは、また!
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